第3段階:2週間リーディングとリスニング
第3段階は
リーディングを追加
CDを2週間以上聞いたなら、聞き取れる部分の内容は、ほぼ頭に入っていることでしょう。 時間をとり、しっかりと聞いた人ならもう覚えてしまい飽きているかもしれません。
第2段階のシャドーイングをしていない人も、第1段階を2週間続けたなら第3段階に進みます。
ここで、次のCDが届くまでの最後2週間をより実りのあるものにしましょう。
最後の2週間、ここで付属テキストを開きます。
第3段階では
- 一度、テキストを全文読み理解する(読んでいるときはCDは使わない)
- 1日10分ずつ、小分けに読んでも構わない
- できれば音読。音読ができない環境なら口だけ動かす
- 1回全部読み終えたら、2回目以降は聞き取れないところ・気になる表現部分だけ読めばよい
- 普段どおりのリスニング、シャドーイングは継続
- テキストを見ながら聞くなら3日程度。その後は見ないリスニング、シャドーイングに戻る
- 読んでもわからない・聞き取れないところは気にしない
ということを行います。
重要:第3段階は各CDのラスト2週間だけ。次のCDを始める時は、また第1段階から始めてください。
このページの目次
2週間以上聞いたらテキストを読んでみる
販売元のエスプリラインでは「テキストは確認程度にとどめてください」
と注意しています。
CDを聞く前に読んでしまうと、リスニングのトレーニング効果が落ちてしまうので当然の注意です。
しかし、ある程度覚えるほど聞いた後なら、もうテキストを見ても構いません。
確認程度ではなく、最初から最後まで全文読んでみましょう。
正しく聞き取れていなかったところが結構見つかるはずです。
テキストを見ることで誤って聞き取っていた単語・イディオムを把握し、正しい理解に修正します。
「聞き流すだけだからスピードラーニングを選んだのに」
と思うかもしれません。
しかし、ここでテキストを見て誤っていた認識の修正をしておかないと、誤った理解を正してくれるチャンスがもうこないかもしれないのです。
子供が日本語を覚えるときでも、知らない言葉を聞いたら、
「えっ?なんていったの?どういうこと?」
と質問してきます。こうやって尋ねることで、なんとなく真似していた赤ちゃん言葉から徐々に大人らしい言葉へと変わっていきます。
CDで学習していると、このように質問することができないので、テキストが親代わり・先生代わりです。
まずはCDを止め、読んで理解することに集中してみましょう。
聞きながら読むとCDのペースにあわせなければならないので、理解できないまま進むところが出てきてしまいます。
CDは止めて、読むことに集中します。
1日1回、頭から最後まで読むのがベストですが、1冊読むのに20分~30分ほどかかるかので、そこまでするのは結構難しいでしょう。
1回で全部読まなくても、1日10分ずつ読み進めるのがおすすめです。1日10分読めば3日で1冊読めます。
聞き取れるし、理解もできるという部分は2回目以降、読まなくてもかまいません。
毎日リーディングの時間を確保し、全文読むのを繰り返すのが最良です。しかし、忙しい人にはそれも大変ですし、聞き取れない部分に絞ったほうが効率がいいです。全文読むと3日で1冊なので、2週間で5回ほど読むことになりますが、読む部分を絞ればもっと回数を増やせます。
聞き取れていなかったところ、気になる表現のところに付箋を貼って、付箋の部分だけ読むという形がおすすめです。かなり時間を短縮できますよ^^/。
ほぼ全てが聞き取れない・わからないなら、1回目のリーディング同様、1日10分、少しずつ読み進めましょう。巻を追うごとに、聞き取れる部分が必ず増えていきます。
できれば音読
せっかく英語を読むのですから、音読しましょう。
黙読では発音できていたつもりのところも、実際音読してみるとうまくできなかったりします。
頭の中で思い描いているほど、自分の口は上手に動いてくれないものです^^;
英語の口の動きをほとんどしたことが無いんですから、当然です。
英語では、唇や舌の動きが日本語と大きく異なります。 なので、英語の発音がスムーズにできるように、それらの筋肉を鍛えてあげないといけません。
シャドーイングで動かしているのでかなり鍛えられているとは思いますが、CDの音声無しで話してみると、案外発音できていないことに気づくはずです。
合唱で歌っているときは歌えているように思ったけど、一人で歌ってみたらそうでもなかった、みたいな感覚^^;
自分の発音が下手に感じても、気にすることは無いですよ。 そのうち必ず上手になります。
音読で口の筋肉を動かし、自分の声を聞いてみましょう。
どうしても声を出せない環境にいるなら、口だけ動かしましょう。
自分の声を聞けないのは残念ですが、できないものは仕方ないです。
割り切って口だけでも動かしましょう。
いつもどおりリスニングは継続
テキストを読んだら普段どおりのリスニング、シャドーイングをしてみましょう。
読む前より簡単に聞き取れるようになっているはずです。
全部読んでから聞くのが最良でしょうが、家で10分だけ読んで、移動中はいつものリスニングという形で構いません。
テキストを1回読んだだけでも、聞き取れる部分が増えているはずです。
これは読むことで、英文が記憶されているからです。
「数回読んだだけで記憶できているの?」と思うかもしれません。
しかし、普段はあまり意識しませんが、読むとかなりの内容が記憶されています。
本を読んでそのまま書きだしなさい、といわれればそれはできません。思い出す手がかりが無いからです。
CD音声を聞きながら思い出すくらいは、結構できるんです。
だからこそ、CDを十分に聞く前にテキストを見るのは厳禁なんです。リスニングのトレーニング効果が落ちてしまいます。知っている英語を聞くというトレーニングも重要ですが、まずは知らない英語を聞き取ろうとするトレーニングが必要なんです。
テキストを使うのは、各CDラスト2週間程度にとどめましょう。
読んだ後でもうまく聞き取れないところがあるなら、テキストを見ながら聞いてもかまいません。
ただし、見ながら聞くのは長くても3日程度にとどめましょう。そうしないと英語のリーディングに気をとられて、リスニングのトレーニングがおろそかになる可能性があります。
読んだ成果をリスニングに活かすためにも、テキストを見ないリスニング・シャドーイングに必ず戻りましょう。
「テキストを読んでも、見ながらでもやっぱり聞き取れない」
そんなところは気にしないでください。
完璧を目指す必要はありません。
スピードラーニングを続けているうちに、だんだん聞き取れるようになってきます。
わからない英単語はどうする?
テキストには英文と和訳が掲載されているので、知らない英単語が出てきても大体意味はわかります。
個別の単語については「なんとなくこういう意味かな」という程度の理解でよいです。正確に把握できなくても構いません。
なんとなくの理解もできない英単語があれば、辞書で調べても構いません。 そして、意味をテキストに書き込んでも構いません。
ただし、英単語の上に直接書くのは、やめましょう。和文のところや下の余白など、離れたところに書きましょう。
英単語の上に書いてしまうと、英文を読むときに訳を見ながら読むことになってしまいます。これは英語を英語のまま理解しようとする勉強を妨げます。
英語をいちいち和訳しながら捕らえる、旧式の勉強方法です。これでは会話に対応できるスピードは身につきません。
英語を英語のまま理解する脳を育てられるのが、スピードラーニングの良さです。
そして、複数の意味がある単語の場合、今回の訳に適している1つだけを覚えればよいです。
1つの英単語が複数の意味を持つというのは、大抵間違いです。多くの場合、1つの英単語は1つの意味しかありません。日本語の「言葉」にしたときに複数の言葉になるだけです。
たとえば「will」
- 未来をあらわす
- ~するつもりだ
- ~したい
- 願望
- 精神力
なんて習いますが、実際は複数の意味はありません。
Willの意味は一つ。「意思の表現」です。
willはこれからこうしたい、こうするという意思を表すときに使う単語です。 べつに未来を表す言葉ではありません。
なので、同時に未来形として習うbe going to とwillの意味は違います。 どっちも同じ未来形だといって使うと間違いです。
comeだって来るではなく、何かがこちらに近づいてくる感覚を表すものなので 人が来る以外に、音が聞こえてくる場合などにも使えます。
英単語=日本の単語
というふうにはできていないので、完全一致する日本語がない場合がほとんどです。
なので、英単語は「こういう感覚を表しているんだな」という理解で学ぶのが正解です。
だから、複数の意味があったときに、それぞれ別個に覚えるのは効率が悪く、誤った理解をする可能性があります。「こういう感覚だな」、程度の理解で十分です。
調べたときも和訳は一つ覚えて、こういう感覚なんだろうと受け取れればいいんです。別個に複数の意味を覚えるほうが、間違う可能性が高いです。
あと、スピードラーニングの和文はかなり意訳されている箇所があるので、単語どおりに訳しても一致しなくて違和感を覚えるかもしれません。しかし、自然な英語を話すには意訳こそが大切なので、「こういう表現になるんだな」という程度で広くとらえましょう。
まとめると、
- 英単語の意味は併記の和訳でわかるなら、辞書で調べる必要は無い。
- どうしてもわからないなら、辞書を引いて構わない。
- 書き込むときは、英単語の近くはやめておく。
- 辞書に複数の意味があっても、一つ覚えれば十分。こういう感覚なんだ、という広い意味で捉える。
- スピードラーニングの和文は意訳。意訳が大切なので、単語同様広くとらえる。
ということです。
新しいCDを始めるときは、また第1段階へ
さて、テキストを読んでリスニングの第3段階を2週間ほどやり、合計1ヶ月たったら次のCDに進みましょう。
新しいCDに取り掛かったら、また第1段階、「とにかく聞く」です。
「前回のCDはあんなに聞き取れるようになったのに、またさっぱりわからない」
とショックを受ける人がいますが、そんなことでめげる必要はありません。
むしろ、聞き取れなかったら喜んでください。
それだけ、また成長できるということです。聞き取れない音声がまた聞き取れて、口から出せるようにもなるんですから。
この3段階の勉強方法でスピードラーニングを続ければ、1巻ずつかならず成長していけますよ。